カードをプロテクトする

テキサスホールデムというのは、基本的には自分のカードの方が強いと思えばベットして、相手に逆転の余地を与えないゲームです。

スロープレイというのもありですが、条件が整わない限りはやはりベットしていくのがセオリーです。

ここではカードをプロテクトする例を紹介します。

 

 

捲くられる余地のあるツーペア

キャッシュゲーム$0.08/0.16

プリフロップ

U$39.47

H

D

S

B(私)$20.81 A♣、8♣

VPIP35、PFR28のそこそこアグレッシブなプレイヤーがUから$0.48へオープンしました。

H、D、Sとフォールドし、私は$1.62へ引き上げました。

Uはコールでついて来ました。

 

フロップ$3.32 8♠9♥A♦

ツーペアをヒットさせた私は$1.86をベット、相手は$3.84へリレイズしてきました。

相手の強いアクションから考えて、相手がAを持っていたらもう1枚のカードも絵札の可能性が高く、ターンかリバーでそれらが落ちるのは見たくありません。

私がボードにある2枚をヒットさせたため、相手がセットになっている可能性は低く、私はオールインしてこのハンドをプロテクトすることにしました。

相手は少々考えてフォールドしました。

2014.5.10p4

プリフロップ、フロップと相手のアクションが強い場合には、本物のカードである可能性が高いです。

こういう場合はポットも大きくなっているため、もし自分のカードの方が勝っていそうなら、ナッツでもない限りはオールインして自分のハンドをプロテクトする方がいいです。

間違ってもスロープレイして、相手にフリーカードを与えてはいけません。

ペアハンドの扱い方

ペアハンドというのはプリフロップではとても喜ばしいハンドですが、フロップ以降はセットにならなければただのワンペアです。

フロップでオーバーペアならまだしも、自分のペア以上のカードが落ちると少し困ってしまいますよね。

プリフロップでペアハンドというのをどうやって扱ったらいいのか、ここでは私の実戦を元にペアハンドの扱い方を考察してみようと思います。

 

 

損切り

キャッシュゲーム$0.08/$0.16

プリフロップ$0.24

U

H

D(私)T♣、T♥

S

B

Uが$0.48へレイズ、Hがフォールド。

私は$1.62へ引き上げましたが、理由はUがフロップでコンティニューエーションベットを打ってくる確立が高く、ここでフォールドさせたかったからです。

Sがコール、BとUはフォールドしました。

 

フロップ$3.88 K♠、3♦、2♣

Sは$1.9へ引き上げました。

相手のデータはややルーズだがまともなプレイヤーで、フロップのコンティニュエーションベット率は50%でした。

これはブラフの可能性もありそうです。

フロートもいいのですが相手はターンのコンティニュエーションベット率も50%で、ターンでTがセットにならなければこれ以上プレイし続けるのが難しくなるので、私は$3.8へレイズしました。

少し勿体ないかもしれませんが、ここで自分の立ち位置をはっきりさせたかったからです。

すると相手はオールインしてきました。

さすがにTのワンペア以上はあるのだろうと思い、私はフォールドしました。

2014.5.10p3

さすがにブラフでないと思ったらボードにKが見えている状態では、Tのワンペアではオールインコールはしきれません。

このプレイで$5.42ほど失いましたが、相手にカードの強さを露呈させて損を最小限に食い止めたこのプレイはそれなりに良かったと思います。

ほとんどフロップのプレイかもしれませんが、Tのようなやや強めのペアで、オープンしているプレイヤーのコンティニュエーションベット率が高い場合は、ポジションが良くてもフォールドエクイティを狙い3ベットで入るケースが多いです。

やはりフロップでセットにならない確率の方が圧倒的に高く、ブロードウェイカードが落ちると厄介だからです。

 

 

高いインプライドオッズでセットを引き当てる

キャッシュゲーム$0.08/$0.16

プリフロップ$0.24

U

H$27.86

C(私)$15.76 3♥、3♠

D

S$15.60

B

Uがフォールド、VPIP79のHが$0.48でオープン、私はこのアグレッシブプレイヤーに対して安くセットを作りペイオフさせたいと思いコール、Dがフォールド、VPIP40とこれまた高いSが$2.08へレイズしました。

Hがコール、私はポジションがいいしSはスクイーズの可能性も高いことからコールを選びました。

 

プリフロップ$6.4 3♣、Q♥9♦

Sが$4.48をベット、Hがフォールド。

セットを引き当てた私は、SはQをヒットさせている可能性も高くターンかリバーでQが落ちると目も当てられないので、$8.96へレイズしました。

Sはコールしました。

 

ターン$24.32 7♦

Sはチャック。

私はリバーでQが落ちるとまずいので、$4.64をレイズし彼へオールインを促しました。

Sはフォールドして私がポットを勝ち取りました。

2014.5.10p2

相手はブラフだったのかもしれませんが、フリーカードを与えないこのプレイは良かったと思います。

プリフロップで二人の$2.08へコールしましたが、多人数参加の場合と、セットを作った時大きくペイオフしてくれそうだったら(この場合二人のアクションが強いため、フロップ以降もポットが大きくなることが予想される。)、ペアハンドでコールしこのように安くセットを作りにいくのはありだと思います。セットができる確率は約1/9ですが、$2.08(投資した額)×9=18.72<$23.23(得られた額)よりこの投資は正しかったと言えそうです。逆に言うとセットを作った時9倍以上の見返りがなければ割りが合わないということになりますが、そういうわけでもないのです。特にポジションがいい場合は、相手のプロフィールを考慮し、ボードによってはいくらでもストーリーを作っていけますからね。

ポケットペアのプレイの仕方

今回はポケットペアはどうやってプレイするかを考察してみようと思います。

 

プリフロップレンジ表によると、ポケットペアは全て上位40%のレンジに含まれています。

つまり一番弱いポケットペア22でも、上位から40%目に当たるということです。

勿論AAが最強になります。

 

ポケットペアはフロップでセットになるとメチャクチャに強力で、ボードにフラッシュかストレートが見えていない時は、ほぼ勝利をものにできます。

勿論オーバーセットを作られて負けることもありますが、確率は相当に低いです。

例えばこのような例ですが、セットができると中々フォールドできないのですよね(笑)

こういう時は割り切ることにしています。

 

逆にフロップでセットができない時、ボードにそれより上位のカードが落ちると目がくらみます。

また中位のペアでフロップがそれ未満の数のカードだったとしても、オーバーペアの存在を考えるとそれほどえばれた立場でもなくなります。

 

つまりAA、KK、QQ以外のポケットペアはフロップでセットができなければ、それ以降の展開が相当苦しくなることが予想されます。

しかしもセットができる割合は9回に1回しかありません。

 

こうして見ると中位以下のポケットペアはそんなに美味しいハンドとも思えませんね。

 

ポケットペアとは基本的にはプリフロップでベットして相手をフォールドさせるハンドです。

 

 

では実戦の中からポケットペアのプレイを考察してみます。

 

1、まず私は基本的に、テキサスホールデムにおいてポジションが悪い状態でプレイすることを極端に嫌います。

これはフロップではプリフロップから良くなる方が確率が低く、何も状態が変わらないケースの方が多いため、大半は苦しい状態から先にアクションを起こさなければならないからです。

ポケットペアの勝ち方の基本は、ポジションのいい状態でプリフロップでリードし(自分がベットして相手にコールさせること。)、フロップでお互いに何も揃わずポジションの悪い相手にチェックをさせ、自分がベットして相手をフォールドさせるのが理想です。

 

pocketpair1

フロップでポジションのいい状態でヘッズアップに持ち込み、何も揃わなかった相手にチェックをさせ、自分がベットをして相手をフォールドさせるところです。

リードしている状態ですと、こういう流れに誘えやすいです。

HUDでフロップベットフォールドの割合が高い相手には特に有効です。

 

2、どんなペアでも多人数参加を除いてレイズインします。

フロップ以降、勝っていそうだったらほとんどの場合はベットします。

相手にドローを引かれ逆転されたくないからです。

ワンペアは基本的にはスロープレイはしません。

しかしボードにフラッシュやストレートが見える場合は、ポットがこれ以上大きくならないように努めなけばなりません。

 

pocketpair2

KKですが、いやなフロップです。

ボードにフラッシュドローとストレートドローが見えるのでベットしましたが、相手にコールさせターンで♣が落ちました。

こうなるともう強くは出れません。

ターン以降は攻守交替です。

チェックして相手にベットされ、仕方なくコールしているところです。

 

3、ポジションが悪い状態ですと、相手のベットに対してミドル以下のペアはフォールドすることもしばしです。

やはり苦しい状態(フロップでセットにならなかった状態)で、先にアクションを起こすのが嫌だからです。

 

pocketpair3

BBで77ですが、先にベットが入ったためここはフォールドしました。

 

4、3とは逆に相手よりポジションがいい状態ですと3ベットを試みることが多いです。

 

pocketpair4

コールではなく3ベットをするのは、やはりフロップではセットができないと仮定した場合、これ以上強くはいけないからです。プリフロップの段階で相手をフォールドさせたいところです。

 

pocketpair6

ポジションがいい状態ですと、逃げれる範囲でフロップでもレイズしていきます。

 

5、フロップでセットができてもボードにドローが見えるようならプロテクトする。

ポケットペアがフロップでセットになると、つい勝った気になってしまいますが、これは一番危ないです。

私はこれで随分と痛い目に遭いました。

 

pocketpair5

フロップでセットになりましたが、これ以降ボードに8が落ちるととても危険な状態になります。

こういう時はオールインして手をプロテクトします。

 

6、いくらポジションが良くても3ベットが入った後は、中位以下のペアはフォールドする。

いくらポケットペアでポジションがよくても、3ベットが入った後では少し考えます。

 

pocketpair7

ディラーで77ですが、3ベットが入った後なので私はフォールドしました。

ルースなプレイヤーに対しては4ベットを仕返すこともありますが、タイトなプレイヤーに対してはまずフォールドします。

 

7、多人数参加の場合はコールで入り、安くフロップを見にいく。

多人数参加の場合はレイズしないでコールに止め、安くセットを作りにいきます。

 

pocketpair8

このように参加者が多い時はレイズしないでコールに止め、安くフロップを見にいきます。

この場合は勿論フロップでセットができなければ、チェック、フォールドすることになります。

多人数参加ですとインプライドオッズが良くなるということですね。

 

8、3ベットでレイズインしても4ベットが入れば、中位以下のポケットペアはさすがにフォールドします。

 

pocketpair9

99で3ベットでレイズインしましたが後ろのプレイヤーに4ベットが入ったので、ここはフォールドしました。

相手がオーバーペアの可能性もあり、このままゲームに参加していると、とばっちりを喰うかもしれません。

 

9、AA、KK、QQのポケットペアならフォーベットに対してはオールインする。

 

pocketpair10

私がQQで3ベットした後に、レイズインした相手が4ベットをし返してきました。

QQなのでここはオールインします。

AA、KK、QQは確かに強いハンドですが、フロップ以降はただのペアでしかありません。

よってここで相手に強い決断を迫って、フォールドさせるのが狙いです。

この場合相手がAA、KKならしょうがないと諦めるしかありません。

 

 

以上がワンペアの代表的なプレイのパターンになります。

実際には相手がどういうプレイヤーかにもよるため、HUDのデータと照らし合わせてアクションを決定します。

例えばあまりにもタイト過ぎるプレイヤーに対しては、ブラフベットは避けたいですからね。

 

ポケットペアというのは基本的にはプリフロップでベットして相手をフォールドさせ、フロップ以降はセットにならなければポットが膨らまないようにプレイするハンドです。

プリフロップのインプライドオッズに対しての考え方

テキサスホールデムにはよくインプライドオッズという言葉が出てきます。

インプライドオッズとは、ポットに入れる金額(リスク)がリターンに見合うかどうかという意味で用いられます。

この考え方は結構重要で、普段なら参加しないハンドでもインプライドオッズが合うなら参加する価値は十分にあります。

では早速具体例を見ていきます。

 

プレイ、ホールデム ノーリミット ($0.08/$0.16)

プリフロップ($0.24)

シート1(BB)

シート2(私)7♦8♦

シート3

シート4(D)

シート5(SB)

7♦8♦のスーテッドコネクタを得た私は標準レイズ額の2.5BBである$0.4でレイズインしました。

するとシート3は$1.36へ3ベットしました。

このプレイヤーに関しての情報はありませんが、まだ他に3人のアクションが残っているため、この3ベットはハンドの強さを表しています。

上位のペアか上位のスーテッドコネクタと読み、全員がフォールドすれば私もフォールドするつもりでした。

しかしシート4、5がコールしてきました。

シート1はフォールドしてアクションは再び私に回ってきました。

ポットは$4.64になっていて、これなら$0.96をコールするに十分な金額になっています。

もしシート4、5もフォールドしていればポットには$2しかなく、自分より強そうなハンドに対してポットの半分近い$0.96を入れてまでフロップを見にいく気になれません。

二人が$1.36にコールしたことによりポットが大きくなっているから、多少勝率は悪そうでも私もコールする気になったというところに注目して下さい。

つまりポットが大きくなったことにより、私が参加するインプライドオッズが見合ってしまったということです。

私もコールして4人でフロップを見にいきます。

 

フロップ($5.6)K♦6♥2♦

このフロップは私にとっては有り難いです。

フラッシュドローを引き当てた私は、セミブラフで相手を降ろしにいきます。

私はポットに$5を入れました。

他の3人はフォールドしました。

私は$5.35(レーキ$0.25)を獲得しました。

implied odds

 

このようにポットが大きくなったらそれに伴い参加ハンドレンジも広がることを頭に入れておいて下さい。

セミブラフ

セミブラフについて説明します。

セミブラフとは自分がベストハンドになり得るかどうかは分からないけど、ベストハンドになり得る引き目がある時に打つベットです。

このベットには相手に降りて貰うという意味合いがあり、もし相手にコールされてしまっても勝ち目も残っているという強みはあります。

ベットを打つ段階では相手より弱い手と考えられるのでブラフの一種になります。

主にフラッシュドローの時に使われることが多いです。

 

例1、ホールデム ノーリミット ($0.08/$0.16)

プリフロップ($0.24)

シート1

シート2

シート3(SB)

シート4(BB)

シート5(私)A♠、J♠

A持ちのツーギャップスーテッドコネクタで悪いハンドではなく、私は$0.48でレイズインしました。

シート1がフォールド、シート2は$1.44へレイズしました。

シート3、4がフォールドして再びアクションは私に回ってきました。

私はコールしました。

 

フロップ($3.12)5♠、9♦、6♠

ラグっぽい感じですが、私はエースハイのフラッシュドローです。

現状ではブタですが1/3の確率でフラッシュドローが引けるので、ここはその強みを利用して$2をベットしました。

これがセミブラフです。

すると相手は$5.28へレイズしてきました。

プリフロップでのアクションといい、私は相手の手をオーバーペアだと読みました。

アウツは9枚(残りの♠)あります。

4倍の法則によると36%、近似的に見てやはり私の勝率は1/3です。

しかしスタックが相手のベット額の3倍以上あるため、ここでオールインすれば相手がフォールドしてくれるフォールドエクイティも期待することができます。

私は残りの$12.67をオールインしました。

セミブラフのオールインです。

相手は考慮した末にフォールドしました。

私は$13.06(レーキ$0.62)を獲得しました。

 

実際にはフラッシュドローは引けない確率の方が高いのに、ターンとリバーでその引き目があるという強みを最大限に主張しているのが分かると思います。

 

 

例2、ホールデム ノーリミット ($25/$50)

プリフロップ($75)

シート1(SB)

シート2(BB)

シート3

シート4

シート5

ハイステークスのテーブルになります。

シート3、4がフォールドしました。

シート5は$100へレイズしました。

シート1は$400へレイズしました。

シート2はフォールド、シート5はコールしました。

 

フロップ($850)2♥、5♣、3♣

シート1が$423.5をベットしました。

するとシート5は$847へレイズしました。

そこでシート1はなんと残りの$6344をオールインしてしまいました。

これに対してシート5は長考の末に$4112.53をオールインコールしてしまいました。

 

ショーダウン($10769.06)

総額にして100万円以上の勝負になりました。

シート1が10♣、J♣でシート5が5♥4♥を開きました。

1回目のターンとリバーが9♠、T♥でシート1の勝ち。

2回目のターンとリバーが6♣、2♦でこれもシート1の勝ち。

こうしてシート1が$10769.06もの非常に大きなポットを獲得しました。

 

これもセミブラフなのが分かると思います。

シート1はフロップでのオールインに対して、もしコールされてしまってもドローの引き目があることを押し出しています。

しかもポットが$10000を越えるために勝負が2回に分かれ、そのうちの一回は確率的にドローが引けるというのが計算に入っています。

 

Card Playerで勝率を調べてみますとこんな感じでした。

そんなに勝率差はありませんが、僅かに高い方が2回とも負けてしまいました。

 

 

セミブラフは個人的には非常に有効な戦略だと思います。

ピュアブラフ(何も揃っていないブラフ)と違って万が一コールされてしまっても勝ち目は残ります。

そしてほとんどの場合は相手がフォールドしてくれるというフォールドエクイティが期待できます。

こういうブラフは精神的にもやりやすいと思います。

 

フラッシュドローの場合ですとターンかリバーでドローが引ける確率は1/3であるため、全部コールされたとしても 3回に1回は大きく勝てるということです。

残りの2回は大きく負けてしまいますが、何より全てコールされるわけではなく、ほとんどの場合は相手がフォールドしてくれることを考慮すると勝率は大分高くなります。

そして長期的に見てこのプレイは利益が出ると言われています。

 

自分のカードに強みが残っているうちに、恐らく自分より強いと思われる相手をフォールドさせるというのはポーカーの醍醐味の一つなのではないでしょうか。

セミブラフはポーカーの重要なテクニックなので、是非身につけてプレイの幅を広げて下さい。