フィル・ゴードンのポーカー攻略法 実践編をレビューします。
定価 2500円+税
ページ数 460
著者 フィルゴードン
監修者 百方恵二
監訳者 松山宗彦
初版第1刷発行 2011.2.3
初心者~上級者向け
この本はフィルゴードン自身がライブポーカーやオンラインポーカーのキャッシュゲームやトーナメントをプレイした中で、厳選したハンドを取り上げ、その時どういう考えでどういうアクションを起こしたのか読者と考えられるような作りになっています。
またポーカー以外のことにも触れており、読み物としてみても面白いです。
やはりポーカー一色だと飽きてしまいますが、リアルの描写なども書かれていますと、楽しみながら学ぶことができます。
この本全体を通してフィルゴードンのポーカースタイルを学ぶと同時に、フィルゴードンがどういう人柄なのかも伝わってきました。
入門編でホールデムの基礎を学び、実践編でそれをどう生かすのか具体的に学べれば、それだけで強くなる土台は十分に出来上がります。
後はこれらの本と照らし合わせながら自分でプレイしてみて、修正していくだけです。
また上級者になっても立ち返って見れば、考え方もより深く理解でき、新たな発見があると思います。
初心者や中級者が疑問に思っていることぐらいは、必ずどこかに答えが提示されていると思います。
私はこの本を読んで初めてライブポーカーを体験しましたが、相手の力量が見え、初めてにしてはいいプレイができたと思います。
この本で最も素晴らしいと思ったハンドは、トーナメント終盤の第4章の最初のハンドです。
2001年ワールドシリーズオブポーカーの大舞台で、K♣、K♠をプリフロップで自分のスタックの1/6近くをレイズした後に、一流プレイヤーのフィル・ヘルミュースからオールインが返ってきて、彼のカードはA、Aと推測してフォールドする場面です。
彼の状況からブラフは有り得ず、ポーカーテーブルでかってなかったほど確信していて、人生最大のレイダウンになるだろうと書かれています。
そしてその通りでした。
最大のピンチを最小限の損で逃れたと思います。
しかしK♣、K♠をプリフロップでフォールドって中々できませんよね。
さすがにフィルゴードンだと思いました。